東南アジア、アジアの変貌を
アップデートせよ

多様化する海外の教育に対応するために

グローバル教育の進化は、短期・長期の留学先や海外大学への進学先の多様化を生んでいます。そこで、学校も生徒のニーズに応える知識を持つことが求められます。私が参加したISAのアメリカ視察では海外大学が求める生徒像を、アジア視察では海外における教育の地域格差を知ることができ、学校や生徒に還元することができました。

2024年夏インド・シンガポールを訪問した。人口14億人のインドは「光と闇の国」という印象。これに対して人口500万人のシンガポールは、資源小国が世界で生き残る戦略を本気で考えている国という印象を抱いた。

翻って日本の若者について考える。自己肯定感の低さやチャレンジ精神の欠如が指摘されるが、日本の若者が内に秘めた情熱は決して捨てたものではない。そして日本人のもっているまじめさや和の精神は、分断が激しい世界にあって貴重なものである。だからこそ、日本の若者には「思い切って外へ、もっと先へ」と飛び出していってほしい。彼らの心に火をつけるうえで、教師の役割は大きい。

ISAの視察団は、教師自身が現地の空気を体感できる意義深いプログラムである。加えて、そこで出会う同志の先生方とのつながりは、その後の教育活動を進めていくうえで、大きな財産になるに違いない。